
「年齢には勝てない」と感じる瞬間は、誰にでもあるかもしれません。しかし、48歳にしてATPランキングを保持し、今なお世界の舞台で戦い続けるプロテニスプレイヤー・松井俊英選手は、その常識に一石を投じています。長く競技を続けるために必要なのは、精神論ではない――。松井選手が大切にしているのは、「身体が第一」というシンプルな考え方です。怪我との向き合い方、日々のコンディショニング、そして食事やサプリメントによる内側からのケア。年齢を重ねても動ける身体を維持するためのヒントを、現役トップアスリートの視点から伺いました。
松井 俊英(まつい としひで)
| 競技種目 | テニス(男子ダブルス) |
|---|---|
| 生年月日 | 1978年4月19日 |
| 主な実績 | ATPダブルス世界ランキング保持者(オープン化以降の歴代最年長ランカークラス) 全日本選手権ダブルス6度優勝 ATPチャレンジャー大会ダブルス10度優勝 45歳超えでダブルス自己最高ランキング(121位)を更新 1年半に及ぶ肘の怪我からの離脱を経て、手術ではなく保存療法を選択し現役復帰 |

48歳、現役。日本テニス界の鉄人、そして「中年の星」 ── 松井 俊英選手
1978年4月19日生まれ。ATPダブルス世界ランキングを保持し、オープン化以降の歴代最年長ランカークラスとして今なお世界の舞台で戦い続ける現役プロテニスプレイヤー。全日本選手権ダブルス6度優勝、ATPチャレンジャー大会ダブルス10度優勝という実績を持つ。1年半に及ぶ肘の怪我からの離脱を経験するも、手術ではなく保存療法を選択して復帰。45歳を超えてなお自己最高ランキングを更新するなど、年齢にとらわれない競技人生を体現している。コアフォース契約選手。
目次
松井選手が長く戦い続けられる理由とは

現在もATPランキング*を保持し、世界の舞台で戦い続ける松井俊英選手。48歳という年齢で現役を続けること自体が驚きですが、その背景にはどのような考え方や取り組みがあるのでしょうか。まずは現在の競技生活や、大きな転機となった怪我の経験について伺いました。
*ATPランキングとは⋯男子プロテニス協会の世界ランキング。過去52週間に参加した大会のうち、成績が良かった上位18大会で獲得したポイントの合計で順位が決定され、大会への出場可否(シードや本戦出場)の基準となる。
── 松井プロは長くATPランキングを保持されていますが、改めて、そのことについてどのように感じていますか。
松井:ATPランキングは、世界中の選手が同じ基準で争うものですし、毎週のように順位も変わります。結果を出し続けなければ維持できない、厳しい世界。昔は大会の本戦(ドロー)に名前が載るだけでATPポイントがもらえた時代もあったそうなんですけど、今は違いますよね。ドローに入っただけではポイントはもらえなくて、勝たないといけない。僕も先週チャレンジャー大会で1回戦を勝って、そのポイントで今のランキングがついています。だから、48歳でランキングを持っているということには、それなりの意味があるのかなと思っています。
1年半の離脱期間。手術ではなく保存療法を選んだ
── ここまで長く現役を続ける中で、大きな転機になった出来事はありましたか。
松井:やっぱり肘の怪我ですね。1年半くらい試合から離れることになりました。最初に診てもらった2人のドクターからは手術を勧められていて。プロ野球選手が受けるような手術だと言われていましたね。
ただ、3人目のドクターは「手術した方がいいとも、しなくてもいいとも言い切れない」と言っていたんですね。それを聞いて、僕はその答えが一番信頼できると思って。だって40代のテニス選手の肘と、20代の野球選手の肘を同じように考えるのは、違うと思ったんですよ。手術が正解とは限らないなら、まずは自分の身体と向き合いながら保存療法でやってみようと考えました。
もちろん、不安はありましたよ。もし戻れなかったら引退だったと思いますし。でも結果的には回復して、またコートに戻ることができました。
── 怪我を経験したことで、考え方に変化はありましたか。
松井:実は、怪我は突然起こるように見えて、その前にサインが出ていることが多いんです。「少し張っているな」「いつもと違うな」といった、小さな違和感ですね。本当はその段階で休んだり、誰かに相談したりするのが理想なんですが、若い頃ほど無理をしてしまう。僕自身も、それで長引かせてしまった部分があったと思います。
仕事や家庭で忙しいと、多少の違和感は見過ごしてしまいがちです。でも、その積み重ねが大きな怪我につながることもあります。だからこそ、普段から自分の身体の状態を把握し、小さな変化に気づける感覚を持つことが大切だと思っていますね。

現役を支える「身体が第一」という考え方
モチベーションより先に、身体を動かす
── 長く現役を続けられている秘訣を、一つ挙げるとしたら何でしょうか。
松井:身体、ですね。結局のところ、身体が動ける状態を維持できているかどうかだと思っています。よくメンタルとかモチベーションの話をされるんですけど、それは2の次、3の次かなと。まず身体があって、その上にメンタルや技術があるという感覚です。
というのも、どれだけやる気があっても、身体が動かなかったら試合には出られませんよね。大きな怪我でも小さな怪我でも、プレーできない時間が増えると「引退」という言葉が現実味を帯びてきます。だからこそ、身体を整え、パフォーマンスを発揮できる状態を維持することが、何より大事なんです。
── では、モチベーションを上げる方法などは、あまり考えないのでしょうか。
松井:僕は、モチベーションが上がってから動くというタイプではないんです。朝起きて気持ちを高めてから始めるというより、とりあえず「動いてみる」。そうすると後から気持ちがついてくるんですよ。
そういえば、うちの妻はフルマラソンで3時間切りを目指していて、毎朝5時に起きて15~20km走っているんですね。でも毎朝やる気に満ちているわけではないと思うんです(笑)。眠くてもまず走り始める。そして走り終わった後に「今日もできた」と思える。結局、スタートはいつも「とりあえず動く」なんですよね。
考えてから動くか、動いてから考えるか。僕はずっと後者です。うまくいくかどうか分からなくても、とりあえずやってみる。その積み重ねが今につながっている気がします。
「年齢」という概念はナンセンス

── 年齢について話題になることが多いと思いますが、そちらについてはどのように考えていますか。
松井:昔から「30歳だからこうあるべき」「40歳だからこうあるべき」という考え方に違和感があったんです。30代の頃には、ナショナルチームの監督から「もう世代交代だ」と言われたこともありました。でも、「どんな基準で決めているんだろう」と思いましたね。
実際、今でも20代の選手と試合をして勝てている。もしあのとき「もう終わりなんだ」と思っていたら、今はなかった。
もちろん年齢による変化はあります。でも、「もう動けない」のか、それとも「動いていない」だけなのかは、一度考えてみてもいいと思うんです。身体を整えることや動くことをやめてしまえば、さらに動けなくなってしまう。
僕自身、「中年の星」なんて言われることもありますけど(笑)、「自分でもできているんだから、みなさんもまだできるんじゃないですか」ということは伝えたいですね。それが誰かの一歩につながったらうれしいです。
プロが毎日やっている、体を整えるルーティン
「身体が第一」という考え方を支えているのは、日々の積み重ねです。では、今も世界を相手に戦い続けるために、どのようなコンディショニングを実践しているのでしょうか。ここからは、松井選手の具体的なルーティーンについて伺いました。
体は毎日ずれていく
── テニスのためのトレーニングというと、まず筋力トレーニングをイメージする方も多いと思いますが、普段どのようなことを意識されていますか。
松井:僕はまず「身体を整える」ところから入ります。というのも、毎日身体は少しずつずれていくんですよ。右利きなら右肩が下がってきたりしますし、フォアハンドをたくさん打てば、当然片側ばかり使いますよね。それはテニスだけじゃなくて、普段の生活でも同じです。階段を上ったり、電車に乗ったり、仕事をしたりするだけでも身体は少しずつ偏っていくんです。
「今日はなんとなく動きが悪いな」と感じる日ってあるじゃないですか。そういうときは、身体がうまく使えていないことも多いんです。だから僕は、プレーの中で修正しようとは考えません。まず体を整えてからコートに入る。この「順番」がすごく大事だと思っています。
── 具体的には、どのように整えるのでしょうか。
具体的にいうと、まずは股関節から動かします。ジムがあればマシンを使いますし、そうでなければ座った状態でしっかり動かします。可動域を意識しながら、固まっている部分をほぐしていくイメージですね。
次に肩甲骨周りです。僕の中では「肩甲骨を剥がす」という感覚ですね。肩甲骨がスムーズに動くと、サーブやスマッシュも打ちやすくなりますし、肩や肘への負担も軽減しやすくなります。
最後にインナーマッスルや腹筋周り、コアに刺激を入れます。ただ、鍛え込むというよりは「今日も使うよ」と身体に伝える感覚です。準備運動に近いですね。体幹トレーニングというと腹筋を鍛えるイメージを持つ方も多いと思いますが、僕は身体の深い部分が自然に働く状態を作ることを意識しています。

テニスは全身運動です。サーブもストロークもボレーも、全部がつながっています。だから体幹がうまく機能していないと、腕や肩だけで打つようになってしまうんです。そうするとショットも安定しませんし、膝や腰への負担も増えてしまいます。
だから筋力トレーニングももちろん大事なんですけど、その前に身体を整えることがとても重要だと思っています。鍛える前に、まず「使える状態」にする。特に40代、50代の方には、その順番を意識してほしいですね。
膝ではなく「股関節を使う」
── 40代、50代になると、怪我もしやすくなりますよね。整えるルーティーンのほかに、何か気をつけるべきポイントはありますか?。
松井:低いボールへの対応ですかね。年齢を重ねると、「低い打点が取れなくなった」と感じる方も多いと思います。でも、そのときに膝だけで低くなろうとすると、膝を痛めやすくなるんです。そこで大事になるのが、股関節を使うこと。
僕は「股関節を畳む」と表現しているんですけど、股関節を使って重心を下げられるようになると、膝への負担を抑えながら低い姿勢を作れます。テニスでは一歩目の反応や方向転換、打球時の安定感にもつながります。股関節の使い方は、本当に大事ですね。
── のちほど詳しく伺いますが、コンディショニングアクセサリー「コアフォース」を着用した際にも、股関節に変化を感じたそうですね。
松井:そうなんです。つけてみたら股関節を畳みやすい感覚があって。重心も自然と低くなりますし、動きやすかったですね。初日は普段より動いてしまったせいか、腰周りに少し疲労感が出たくらいでした。それだけ普段と違う動きができていたんだと思います。
※あくまで個人の感想です。違いの感じ方には個人差があります。
◎関連記事:テニスのパフォーマンス向上に新常識!プロ愛用の最新スポーツネックレス・アクセサリーとは
長く競技を続けるために。内側からのコンディショニング
NMNサプリメントを続けている理由
── 身体の内側からのケアで、継続していることはありますか。
松井:いろいろありますが、その一つがコアフォースNMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)ですね。サプリメントって、正直ビフォーアフターが分かりづらいじゃないですか。だから最初は、とりあえず1カ月続けてみようと思ったんです。
── なにか変化はありましたか。
松井:そうですね…劇的に何かが変わるというより、「なんとなくいいかもしれないな」という感覚でした。それで1カ月続けて、じゃあ次は2カ月、3カ月と続けてみようと。僕自身、何かを始めるときは「まずやってみる」という考え方なので、それと同じですね。
ただ、何が理由かは分からないんですけど、海外遠征で久しぶりに会う選手や関係者から、「若く見えるね」とか「まだ全然若いね」と言われることが増えた気がします。もちろん、それがNMNのおかげかどうかは分かりません。でも今も続けていますし、やめる理由も特にないですね。
※個人の感想です。効果には個人差があります。
食事で意識していること
── サプリ以外で、食事面で意識していることはありますか。
松井:以前は数年間、ケトジェニックに取り組んでいました。糖質ではなく脂質をエネルギー源にする考え方ですね。朝のコーヒーにMCTオイルを入れたりしていました。
【編集部コラム:ケトジェニックとは】
ケトジェニックとは、糖質を抑え、脂質を主なエネルギー源として活用する食事法です。ご飯やパンなどの糖質を減らす代わりに、肉や魚、卵、ナッツ類などから脂質を摂取し、身体を「脂肪を燃料として使う状態」に近づけていきます。血糖値の急激な上昇・下降を抑えやすいことから、集中力や持久力の維持を目的に取り入れるアスリートもいます。ただし、効果の感じ方には個人差があり、競技や体質によって適した食事法は異なります。
── なぜケトジェニックに興味を持ったのでしょうか。
松井:血糖値の変動が気になったからですね。一般的には、疲れたらバナナやチョコレートなどの甘いものを食べることも多いと思います。もちろんそれも回復のための一つの方法なんですけど、糖質をエネルギーにすると血糖値が上がって、その後に下がる。その波が集中力にも影響するんです。
実際にやってみると、僕の場合は、糖質より脂肪をエネルギー源にした方が、集中力が続きやすい感覚がありました。試合中もエネルギー切れを起こしにくかったですね。ただ、最初はかなり大変でした。糖質を減らす生活って想像以上に難しいんですよ。社会の中には糖質を含む食品が本当にたくさんありますからね(笑)。
「足し算」だけではなく「引き算」も大切
── 内側からのコンディショニングで、大切にしていることは。
松井:内側からのケアというと、何かを取り入れることばかり考えがちなんですけど、僕は引き算も同じくらい大事だと思っていて。余計なものを摂らないことですね。何を食べるかだけじゃなくて、何を減らすか、何を控えるかも大事だと。
ただ、僕はそこまで極端にはやりません。ジョコビッチ選手のような徹底した管理ではなく、自分に合う範囲で続けることを重視しています。食事も楽しみたいですし、たまにはお酒も飲みます。でも、その中で体への影響を意識する。そのバランスが大事なんじゃないかなと思っています。
── 「長く続けられる」ことを重視されているのですね。
松井:そうですね。ストイックにできる時期もありますけど、それが続かなければ意味がありません。無理をして続かなくなるより、少し緩くても長く続ける方がいい。今まで現役を続けてこられたのも、自分なりのバランスを見つけてきたからだと思っています。
コアフォースを着用して感じた変化

ここまで、身体づくりやコンディショニングについて伺ってきましたが、その中で松井選手が高く評価しているアイテムの一つがコンディショニングアクセサリー「コアフォース」です。ここからは、コアフォースについて詳しくお話しいただきました。
半信半疑だったが、つけた瞬間に違いを実感
── そもそも、コンディショニングアクセサリーというものはご存じでしたか。
松井:コンディショニングアクセサリー自体は以前から知っていました。コアフォースは紹介してもらったのがきっかけ。最初は正直、半信半疑でしたね。でもつけてみたら全然違いました。悔しいですけど、「なんでもっと早く紹介してくれなかったんだろう」と思ったくらいです(笑)。それくらい、違いを感じました。
コアが安定し、重心が低くなった感覚
── 具体的には、どのような変化を感じたのでしょうか。
松井:一番印象的だったのは、「コアが入る感覚」ですね。腰回りがすっと安定するような感覚がありました。その状態で練習してみると、いつもより重心が低くなっているんです。動画で見ても分かるくらいでした。
── さきほどお話しいただいた「股関節を使う感覚」にもつながるのでしょうか。

松井:そうですね。さっき「股関節を畳む」と表現しましたが、その動きがしやすくなった感覚がありました。重心が自然と下がるので、動き出しもスムーズになります。テニスではサーブやリターンなどの最初の一歩がすごく重要なんですが、その部分にもつながっていると思います。
コアが安定すると、身体全体の連動が変わるんです。地面を踏んだ力が下半身から体幹を通って、ラケットまでしっかり伝わる感覚があります。逆に、そのつながりが弱いと、どこかで力が逃げてしまうんですよ。テニスは全身運動なので、その差は大きいと思います。
ただ、つけた最初の日は少し驚きましたよ。普段より動けてしまったせいか、腰回りに疲労感が出たんです。でもそれは、今までと違う動き方ができていたからだと思いますね。数日すると慣れてきて、その状態で自然に動けるようになりました。
── 松井プロにとって、コアフォースを一言で表すとどんな存在ですか。
松井:そうですね…引退してからも使いたいもの、かな。競技を続けている今はもちろんですが、現役を終えた後も使っていたいと思っています。
もちろん、引退後に何をしているかは、まだ分かりません。コーチをしているかもしれないですし、全く違うことをしているかもしれない。でも、これがないと少し不安に感じるくらいには気に入っています。もう手放せないですね。
※コアフォースに関するアスリートの感想はあくまで個人の感想です。効果には個人差があります。
◎松井選手着用モデル コアフォースループ VIOLETを見る
◎松井選手着用モデル コアフォースネックプロ TERAを見る
※コアフォースに関するアスリートのコメントは、あくまで個人の感想です。違いの感じ方には個人差があります。
まとめ
48歳にしてATPランキングを保持し、今なお世界の舞台で戦い続ける松井俊英選手。その背景にあるのは、年齢に逆らう精神論ではありませんでした。日々のコンディショニング、身体との対話、そして「まず動いてみる」という行動の積み重ねです。
インタビューを通して印象的だったのは、松井選手が繰り返し語っていた「身体が第一」という言葉でした。年齢を理由に可能性を狭めるのではなく、まずは身体を整えることから始める。その積み重ねが、長くテニスを楽しむための土台になるのかもしれません。松井選手のインタビューを収録した動画も公開中です。ぜひご覧ください!
コアフォースも、そのコンディショニングを支える選択肢の一つとして、松井選手の競技生活をサポートしています。興味を持っていただいた方は、ぜひほかのコンテンツもご覧ください。
コアフォース製品ラインナップは以下をご覧ください。
▼コアフォース製品ラインナップはこちら
▼コアフォース製品をもっと詳しく
〈コアフォース〉

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